冷たさだけが
起きたら、カーテンを開ける癖は着いた。
静かな朝方、滴り落ちる水が一定音。
カーテンを開けた。
シンシンと降り積もる雪、薄い一面の銀世界。
悲しくも虚しくも嬉しくも鬱陶しさも、ない。
空っぽの頭はむりこらしい「無」だ。
何も感じない。
あの頃の感動は、もう無い。
除雪機の音、水も滴り落ちない積雪。
朝起きて、ベッドから颯爽と降りた。背伸びをして窓を除き、「…綺麗だ…お姉ちゃん、雪だよ…!」
無感情、これが大人か?違うな。
ただ、年々積雪が減っている。
それだけは嬉しいかな。
温暖化の悪化だとしても、おはようからおやすみまで「死にたい」と思ってる私には関係の無いことだ。
痛いところは沢山あって、
冷たいところは心だ。
一瞬で消える温もりでいい
もう泣いたってかまわないのよって
抱いてくれないか
人は一人だ。